乙女の祈り

先日、体験版をレビューさせていただいて、後で買う宣言をしていた禁飼育さんの「酷罪を受けるべき者」を購入・プレイしたのでレビューです。

プレイ時間は前半（体験版で既に読んだ部分）をスキップして、だいたい5時間半ほど。
体験版が確か1時間半くらいあった気がしたので、合計で7時間ほどでしょうか。
選択肢はなく、ところどころにセーブポイントや「蛇足点」というオマケシナリオを挟みながら読み進めるだけの一本道シナリオです。

乙女ゲーム……というよりは、異世界ファンタジーノベルと言うか。
ジャンルに冠された「残虐」という部分も本当に看板に偽りのない感じでした。
グロが苦手な方は手を出さない方がいいな、と思う程度にはグロくて救いがないです。
でも、そういうところが私は好きだったかも……とも思います。鬱展開とか好きなもので……。
ただこの辺は多分、趣味が別れるところだとも思うので、苦手な方は手を出さない方が無難です。
血痕エフェクトはしょっちゅう出ます。

システム的には、かなりざっくりとした感じではありますが、特に不足はありませんでした。
たまに文字スピードが勝手に変更される（しかもメニューバーの部分を見ても設定はそのままで、そこをいじっても変更されないので、おそらくデフォルトのテキストスピードが変更されているのではないかと思います）のや、クリックしていないのに勝手に改ページされるなど不思議なことはありましたが、プレイに支障があると言うほどでもありません。
一度コンプした後に、タイトル画面で再度「スタート」を選ぶと、章ごとにどこから読むか選べるので、2回目以降のプレイも快適かと思います。
また、オマケも色々とついていて、裏話等が好きな私はかなり楽しめました。

グラフィックは塗りがキレイだな～、という印象で、立ち絵が出るだけではなく、カットイン的なものが使われていたりなど、演出も見ていて楽しいものでした。

ストーリーは前述のとおり、グロテスクな展開や救いのない展開があり、そういった意味では好き嫌いが別れるかと思います。体験版のレビューでも書きましたが、正直、主人公はDQN系です。
文章は誤用なども多々ありましたが、スルーしながら読めるなら特に気にしなくとも大丈夫かと思います。

最後まで読んでみて「長いな～」と思い、そして「救いがないな…」とは思いましたが、プレイ後のオマケも含めて楽しませていただきました。
ただ、あまり乙女ゲームという感じはしないな、とも……。
甘酸っぱい恋愛展開などをお求めの方向けではないのも確かです。
エッチシーンは「無理やり系」が多いですし、主人公が誰かと甘いひと時を過ごしたりなどは特にありません。

私は全体的に男キャラの顔が好み＆鬱展開好きなので大変楽しめました。
そういった要素がお好きな方にはオススメの1本です。